サッカーは代表戦だけ 日本では野球のほうが人気が上

1992年までの日本のスポーツ界は、他のスポーツをまったく寄せ付けることなく、完全にプロ野球が突出した人気を誇ってきました。しかし、1993年にJリーグが開幕してJリーグが大ブームになったほか、W杯最終予選も大いに盛り上がり、1993年という年はプロ野球界にとってとても厳しい年となったところがあります。
しかし、翌年からあっという間にJリーグブームは終焉を迎え、元通り、スポーツニュースの大半の時間がプロ野球に割かれる状態に戻っていきました。その後、2002年に日韓共催のW杯が開催され、サッカー関係者はこの大会を機にJリーグファンが増えて、遂にサッカー人気が野球を超えるのではないかと期待を寄せます。しかし、大会終了後にサッカーファンが増えるようなことは起こらず、海外移籍するサッカー選手が増えたこともあって、その後もJリーグの人気はなかなか上がることがありません。そして、今も代表戦だけは盛り上がるが、Jリーグの人気は停滞したままの状態が続いています。
一方、プロ野球はというと、生観戦に関してはサッカーと入場料は大きく変わらないもののサッカーより長時間非日常空間を楽しむ事が出来ます。さらに、サッカーとはスタジアムに入ったらハーフタイムを除いてトイレに行ったり売り子さんから飲食物を買ったりしづらいのに対し、野球は観客が休める時間が多くあります。
また、歴史的にプロ野球チームとは鉄道会社が乗客数アップのために球団を保有してきたケースが多く、サッカーと比べて球場が駅から近い傾向にあることも大きな点です。その他、野球とはテレビ観戦している時に関しても、サッカーのように観戦に集中する事なく友人や家族と飲食しながら観戦できる事も、野球の安定した人気を下支えしているといわれます。