現在のプロ野球にはクライマックスシリーズという制度が導入されています。これはペナントレース終了後に3位以上のチームが日本シリーズ進出をかけて戦うというものです。クライマックスシリーズの導入によってそれまでは日本シリーズに進出する可能性がなかった2位や3位のチームにもチャンスが生まれました。しかし、クライマックスシリーズにはメリットとデメリットがあります。

メリットとしては、ペナントレースにて優勝チームが決定してもそれ以降の試合がクライマックスシリーズ進出争いとして楽しめるということが挙げられます。プロ野球においては9月ごろに優勝チームが決まるケースも少なくなく、クライマックスシリーズが導入されたことによって2位や3位争いがし烈になったのは間違いありません。また、日本シリーズ以外にも盛り上がるポストシーズンのゲームが追加されたことは単純にプロ野球ファンの楽しみが増えたともいえるでしょう。

デメリットとしては圧倒的な力で優勝したチームが日本シリーズに出られないというケースが起こりうることです。野球は球技の中でも運の要素が強いスポーツであり、ペナントレースではたくさんの試合を行うことによって運の要素の影響を軽減してきました。しかし、クライマックスシリーズでは数試合勝つことで突破できる可能性もあります。また、シーズン終盤になると優勝が決まる前から3位以下のチームがクライマックスシリーズ争いに切り替えるケースも見受けられ、結果として首位の独走が加速することも珍しくありません。このメリットとデメリットのある制度を今後どうしていくのかにも注目です。